大嶋えいじさん

映像

英語が得意だったことから英語教師に。その後、英語力を活かしたほかの仕事に就きたいと考え、映画が好きだったため映像翻訳を学び始める。フェローの通信講座「はじめての映像翻訳」「映像翻訳<吹替と字幕>」修了後、上京して通学講座「吹替・字幕」を受講。現在は、これまでに30本以上手がけた、「ナショジオワイルド」といったドキュメンタリー番組の吹替・ボイスオーバー・字幕を中心に、『恋と愛の測り方』(特典映像)、『空の上3メートル』(字幕)などDVD作品から映画祭の字幕まで幅広いジャンルで活躍している。

受講生インタビュー

ドラマ、ドキュメンタリー、ライブDVDなど さまざまなジャンルの映像翻訳で活躍

英語が得意だったことから英語教師になった大嶋さん。「一度きりの人生なので、教員以外にも挑戦したいと思いました。ほかに英語を使った仕事はないかと模索した結果、好きな映画に携われる映像翻訳にたどりつきました」。当時は大阪在住だったため、通信講座「はじめての映像翻訳」から学習をスタートした。

「はじめての映像翻訳」で基本的な知識とスキルを習得した後は、次のステップとなる「映像翻訳<吹替と字幕>」を受講。この講座では、1つのドラマ作品を、「吹替」「字幕」両方の手法で訳す。「丁寧な添削指導はもちろん、課題の映像に自分の字幕を表示できる、字幕制作ソフトが使えた点も良かったですね。また、1本のドラマ作品を丸ごと訳す中で、吹替と字幕で、訳し方の違いをより具体的に実感することができました」 現在では、その学習経験を生かし「吹替」「字幕」の両方で仕事を受けている。「字幕は文字数制限の中でどれほどうまく伝えるかが難しい点であり、同時に楽しいところです。また観る人に役者の生の声を聞いてもらえるのもいいところですよね。オリジナルの雰囲気を味わってもらえます。吹替は、作品を作る一部になれたという感覚をより味わえるところが好きですね。特に吹替版の収録に立ち会わせてもらえると、目の前で自分の訳を声優さんが読んでくれるのが聞けて嬉しいです。また、オリジナルで話している内容を字幕より多く伝えられるのも魅力です」

映像制作会社のトライアルに合格したのち、はじめて受注した仕事は、CSのドキュメンタリーの吹替・ボイスオーバーだった。その後も順調に依頼は増え、現在では吹替だけではなく字幕も手がける。 「字幕でも吹替でも、キャラクターの口調には特に気をつけています。作品の雰囲気を決定する重要な要素なので、クライアントの意向も確認しつつ、原音の話し方などで判断し翻訳します」 大嶋さんが翻訳した作品のなかでも特に印象に残っているのは、『ポール・マッカートニー ライヴ・キス2012』。 「どの翻訳作品もそれぞれ面白いのですが、本編も特典も翻訳したこの作品は特に印象に残っています。趣味で続けていた音楽の経験を生かすことができましたし、右脳型の話し方をするアーティストが印象的でした(笑)」

「翻訳は、メールのやりとりで仕事が完結することがほとんど。少しでも人間性をわかってもらえるように、メールのやりとりにも数行は仕事と関係ないことも書くようにしています」と大嶋さん。クライアントとの日々のコミュニケーションを大切にし、今後は劇場公開作品やTVドラマの翻訳をすることが目標だ。