作品名は“We are all Rwandans"、邦題「壁を越えて―わたしたちみなルワンダ人」で、ルワンダとイギリスの合作映画です。ルワンダでは1994年にフツ族とツチ族の間で大虐殺が起きました。その3年後、ニャンゲ中学校で実際に起きた悲劇を基にした短編です。大虐殺で親、兄弟、友人を失った、あるいは身近な人がその殺人に加担したことによって深く傷ついた子供たち。その子供たちに「恨みを捨て、許し合うことができなければ、ルワンダに本当の平和は訪れない」と説くムリガンデ先生。その中学を過激民兵組織が襲撃し、子供たちに「ツチ族のゴキブリどもを殺すから出せ」と迫るのです。しかし子供たちは脅しに屈することなく、「わたしたちはみなルワンダ人」と言い放ちます。そして6人が犠牲になりました。子供たちが簡単に命を奪われていく様子はとてもショッキングでしたが、その勇気は大人たちが忘れかけている大切なものを教えてくれます。
シネマアフリカというイベントに参加させていただくのも今年で2年目になりますが、去年より格段に規模も大きくなり、見に来てくださった人も増えたのではないかと思います。今年は政治的にもアフリカは注目され、シネマアフリカと同時期に様々なアフリカに関連したイベントが横浜で行われた模様です。アフリカについては、まだまだ日本ではあまり知られていないのが現状ですが、ほんの少しでも日本に紹介する一助になれたことに誇りを感じますし、自分の無知にもはっとさせられました。またミニシアターくらいの会場でしたが、お客さんがどんな反応をするんだろう、字幕はわかりやすいだろうかとドキドキしました。もう一つ、上映直前の5月1日にPhoenix Film Festivalという映画祭で“We are all Rwandans”が“the best world cinema short”を受賞したという一報が入り、いい映画を訳させていただいたのだなと改めて嬉しく思いました。