経済の知識を丁寧に解説

金曜日夜に行われている、吉本先生の「経済・金融」のクラス。この日の授業は、半年間の授業も中盤にさしかかったところで、取り上げた課題は「外国為替相場に関する英文記事」の和訳。吉本先生はまず、「外国為替市場の指標」というレジュメを配布して解説を行った。この日は外国為替の知識の総まとめということで、市場の種類や取引方法、「ペッグ制」や「通貨バスケット制」など為替相場の専門用語も含めて、前半に時間を取って説明。翻訳に取り組むにあたって背景知識を頭に入れておくことがいかに大切かを認識させられた。

“Gain”は「利益」か「上昇」か

課題の解説では、受講生が訳文を1文ずつ発表し、吉本先生がそれを丁寧に解説。もちろんこの時も、授業前半で行った解説の内容に何度も戻り、どういう話なのかという全体像を明確にしていく。背景知識があれば、訳す時の理解度が違うのだ。訳語選びにも差が出る。例えば経済記事の中に登場する"gain"には「利益」と「(相場等の)上昇」という二つの意味があって間違えやすい。しかし、文の背景が分かれば、その文脈に合う方の訳語を選ぶことができるという。また、使用した課題は、わずか数日前の記事なので、最近の金融危機など具体的な出来事と結びつけて理解しやすかった。

【講師コメント】経済知識を身につけて応用力のある翻訳者に!

この講座では毎回、冒頭の約40分で背景知識の解説をしています。経済の知識がなければ、複数の意味を持つ経済用語を訳せず、応用力がつかないからです。経済翻訳というと堅苦いものを想像する方もいるかもしれませんが、とてもドラマチック。必要な知識があれば、もやが晴れるようにわかってきて、おもしろい。

ルポ感想 取材・文
熊谷 玲美さん

為替相場について学ぶのは今回が初めて。吉本先生の解説の後では、難しいと思っていた為替の記事も、生き生きとした経済の話として読めました。経済記事の翻訳に興味がある人はもちろん、ビジネス翻訳を目指す人すべてに役立つ知識と翻訳力が身につく講座です。


プロフィール
翻訳家・ライター。実務翻訳では主にIT関連のWebニュースやマーケティング文書のほか、宇宙開発、情報科学分野を扱う。出版分野では、『イケナイ宇宙学 - 間違いだらけの天文常識』(楽工社・共訳)の翻訳のほか、『読める! 分かる!! 面白い!!! カガク英語ドリル』(シーエムシー出版)の英文執筆や、科学関連のインタビュー記事などライティングにも挑戦している。
私もフェロー修了生です!
2001年より出版・実務の中級クラスを受講。フリーランスとなった今でもマスターコースなどの通信講座で常に翻訳力のブラッシュアップを図っています。
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