出版翻訳の厳しさと面白さ素晴らしさを教えていただきました
この講座で初めて1つの作品を訳し上げる経験をしました。学習を始めたばかりの私にとって、物語の雰囲気を壊さずに最後までしっかり訳出する作業は困難そのもの。添削コメントを熟読し、自分の訳文と訳例とを1文ずつ照らし合わせて、プロの方がどのように訳しているかを理解するよう努めました。苦労した分、多くを学べたと思います。
課題に十分な時間をかけられず、添削トレーナーの方に弱音を吐いたこともありました。そのときに返していただいた「人生のどんな経験も翻訳には必ずプラスになる」という言葉は未だに忘れられません。翻訳という仕事の素晴らしさを教えていただきました。
テキストには、布施由起子先生が翻訳論や翻訳者の姿勢を語ったコラムが収録されています。今読み返しても納得することばかりで、私の拠り所と言っても過言ではありません。この講座を受け、早い段階で出版翻訳の厳しさと面白さを知ったことには、大きな意味があったと感じています。
<西野 真由美さん>
企業を退職後、アメリカの小学校で1年間インターンとして勤務。現地の読書会に参加するうちに本に携わる仕事に興味がわき、翻訳者を志す。帰国後、フェローの通信講座「翻訳入門<ステップ18>」を経て、「出版翻訳講座」、マスターコース「ミステリー」などを修了。現在は派遣社員をしながら実務翻訳の仕事をこなし、翻訳者ネットワーク「アメリア」で開催される出版系の定例トライアルにも積極的に挑戦している。