 | 5月に劇場公開された本作。字幕作りはどんなスケジュールで行ったのですか? |
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| 瀧ノ島先生: | 初めに試写を観たのが3月下旬で、それから約1週間で翻訳することになりましたが、制作側の方にスポッティングリスト(字幕の文字数を決める参考に、各セリフの始まりと終わりのタイムを示した表)を送ってもらってからの作業だったので、実質5日間くらいでしたね。ただホラーにはありがちですが、この作品もセリフのない間(ま)が結構あったので、全部でだいたい900枚(枚=1度に表示される字幕の単位)。平均よりも少なめだったのでその点は助かりました。 |
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 | 気になるストーリーですが、聖書の記述と密接な関係があるようですね? |
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| 瀧ノ島先生: | はい。ヒラリー・スワンク演じる主人公キャサリンはあらゆる超常現象を科学的に解明しようとする大学教授なのですが、そんな彼女がある村を訪れます。その村では旧約聖書の出エジプト記に出てくる「10の災い」になぞらえた怪現象が起こるんです。例えば川の水が血の赤に染まるとか。彼女は科学的な検証を始めますが、どうにも説明のつかない超常現象がその後も次々に発生します。
そしてこの村にいる12歳の少女が、村人たちから悪魔の化身とみなされ、災いをもたらす張本人だと思われています。キャサリンは過去に自分の娘を失った経験から、この少女の命を救うために何とか疑いを晴らそうとしますが……。この村に隠された真相が明らかになる衝撃のラストに要注目です。 |
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 | 聖書をモチーフにした内容ということで、翻訳に関しても気をつかった点はありますか? |
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| 瀧ノ島先生: | 翻訳にあたっては聖書の日本語訳を読んで、10の災いの部分を参考にしつつ、字幕では聖書の言葉を使うように心がけました。例えば原語で"first child"と出てくるところは、聖書の言葉にもとづいて「初子(ういご)」としました。ひとつ頭を悩ませたのが、原語の"lice"(シラミまたはシラミに似た虫を指す)をどう訳すかでした。聖書の日本語訳では「ブヨ」とあったのでそう訳していたら、実際に子どもの頭にシラミがわくというシーンが出てきて。単に「ブヨ」としても画面に合わないし、「シラミ」に変えると聖書の言葉に沿わないし……。結局、製作責任者の方の判断で、劇場字幕では「ブヨ」と出して「シラミ」とルビを振ることになりました。 |
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 | ほかに翻訳で工夫された点は何ですか? |
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| 瀧ノ島先生: | あとは12歳の少女ローレンに対する3人称ですね。原語では"she"ですが、「彼女」と訳すとまだ小さいローレンを指すには似つかわしくない。それで「あの子」としました。日本語は人称代名詞が豊富なので、人物に応じた使い分けには気をつかいますね。 |
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 | 最後に、未見の方のために、本作の見どころを総括してください。 |
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| 瀧ノ島先生: | いわゆるオカルトホラーなので、最近流行りのスプラッタ色はないものの、じわじわとした怖さが味わえますし、とてもしっかり作りこまれた映画という印象を受けました。血の川の様子や、CMで話題になったイナゴの大群のシーンなど、CGを駆使してリアルに描写されています。それに音による恐怖の盛り上げ方もうまいですね。主演のヒラリー・スワンクも、これまでにない役どころで「美しい女性らしさ」を発揮していて魅力的です。というわけで、「イナゴ少女」以外にも見どころはいっぱいです(笑)。なんといっても聖書がベースになったストーリーなので、未見の方はあらかじめ聖書で10の災いを読んでからご覧になると、より楽しめると思いますよ。。 |
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