鈴木敦史さん
大学の心理学科を卒業後、3年ほど塾講師として就業。退職後、映像翻訳への興味をきっかけに専門学校を探し、「総合翻訳科カレッジコース」に入学。現在は映像制作会社のコーディネーターとして、翻訳の受発注やチェックに携わる。
英語、国語担当の塾講師として働いているときに、それまであまり意識していなかった「言葉」に対して、成り立ち、文法、単語一つひとつの意味などにおもしろさを覚えました。
とあるきっかけで仕事を辞めたのを機に、興味のある語学と趣味の映画鑑賞を生かせる仕事として、映像翻訳をやってみたいと思い立ち専門学校を探しはじめました。中でもフェロー・アカデミーのカレッジコースでは1年で幅広い分野を基礎から勉強できる点に強みを感じました。自分の英語力の低さを補える科目があることからも他の学校より自分に必要な勉強ができると考え、入学を決意しました。
翻訳というと、とにかく「外国語を日本語に訳す」というイメージでしたが、カレッジコースで授業を受けていくうちに、リサーチをすることの大切さも実感しました。
とくに映像翻訳では、出版翻訳や実務翻訳と違い文字数制限があるので、限られた字数で意味の通る日本語にしなければなりません。辞書に載っている訳語をそのまま使用するのではなく、その文章はどういった目的で作成されたものなのか、どういった状況をあらわすものなのかまで考えてから日本語にするのが「翻訳家」だと、カレッジコースではたたき込まれました。就職した今、その大切さをますます実感しています。
在学中は、基本的に勉強しているか映画を見ているかでした。授業終了後にパソコンルームで調べ物を一とおり済ませ、帰宅してから翻訳をするというリズムで課題に取り組んでいました。秋以降は、授業も含めて一日14時間ぐらい勉強するようになっていたように思います。また、先生の一人から声をかけられ、出版物のシリーズの下訳をさせていただく機会に恵まれたことも、とてもよい経験となりました。
翻訳者ネットワーク「アメリア」に掲載されていた求人に応募し、現在は日本語版映像制作会社でコーディネーターとして勤めています。作品の受注、翻訳者の手配、あがってきた原稿のチェック、そしてクライアントから校正をもらって最終納品、という流れがコーディネーターの主な業務です。自分が携わった作品が声優やディレクターの手で形作られ、映画館やTVで流れたり、DVDとして店に並んでいたりすると、非常にうれしく思います。業界は横のつながりが強いので「~を制作された御社に仕事をお願いしたい」と言われることもあり、作品が評価されることにとてもやりがいを感じています。
カレッジコース(通学)