プロのシノプシスと自分のものを比べてみることは
何より貴重な体験でした
翻訳の学習を始めてからまだ日が浅かったので、短い作品や抜粋した文章にしか取り組んだことがなく、短期間に原書を読んで内容をまとめられるかどうか不安もありましたが、出版翻訳を志すなら必須のスキルだと思い、やってみることにしました。
はじめは、わからないことだらけでしたが、疑問に思ったことを書き添えて提出したところ、トレーナーの方がひとつひとつ質問に答えてくださり丁寧に添削していただきました。実際にシノプシス作成を体験し、評価やアドバイスを受けられたこと、またプロのシノプシスと自分のものを比べてみることは何より貴重な体験でした。リーディングという仕事では1~2週間ほどで原書を読んでシノプシスにまとめますが、それは翻訳する際にまず全部を読み、全体を捉える力にもなります。
講座を修了したことで勇気が湧き、トライアルに合格してリーディングの仕事もさせていただき、翻訳のチャンスにもつながりました。
<元井 夏彦さん>
大学卒業後、クロアチア、チェコに留学。留学中に児童文学の世界に魅せられたことをきっかけに、帰国後、フェローで学習を開始。「児童文芸」「こだまゼミ」受講後、「こだま特別ゼミ」にてこだまともこ先生に師事。主な訳書、共訳書に『ポケットのなかの東欧文学』(成分社)、『ピアノマニュアル』(ヤマハミュージックメディア)など。