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【連載企画】合ってる?AI翻訳
<第1回 > 代名詞って難しい?
なんてこと、ありませんか?
AI翻訳は精度が上がり、一見すると自然で合っていそうな訳文を返してくるようになりました。
しかしその“合っていそうに見える感じ”が曲者で、よく読むと原文の意図とは違う方向に解釈されていた──そんな“もっともらしい誤訳”が生まれることがあります。
そこで、翻訳会社カルテモと、当社(アメリア・ネットワーク)が共同で、いろいろな英文をAI翻訳にかけ、翻訳結果の良し悪しを評価しながらポイントを解説する企画をスタートします。
AI翻訳の特性に触れながら、AIとの適切なつきあい方を考えていきましょう。
原文はこれ!
Jane handed the report to Mary before she left the office.
AIによる翻訳結果はこれ!
一見問題ないように見える、次のAI翻訳。実は「誤訳」があります。それはどこでしょうか?
ジェーンはオフィスを出る前に、その報告書をメアリーに手渡した。
(使用した機械翻訳ツール:DeepL (ウェブ版))
プロはどう読む? ポイントと解説
元の原文は「Jane handed the report to Mary before she left the office.」です。
これだけ見ると、AI翻訳は原文を正確に訳しているように見えます。しかし、この原文には続きがあり、全体の英文は「Jane handed the report to Mary before she left the office. Mary was heading to the client’s site.」となっています。
「Mary was heading to the client’s site.」を見ると、オフィスを出るのはメアリーであることから、「ジェーンはオフィスを出る前に」が誤訳であり、正確には「メアリーがオフィスを出る前に」であることがわかります。
なので正確な翻訳は
ジェーンは、メアリーがオフィスを出る前に、その報告書をメアリーに手渡した。
となります。このように、代名詞の誤訳はAI翻訳で最も注意すべきポイントの1つです。コンテキストをよく読み、代名詞が適切に訳しているか確認することを心がけましょう!
「<第2回>ロボットみたい?AI翻訳」につづく。お楽しみに!
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