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【連載企画】合ってる?AI翻訳
<第3回 >AI翻訳も知ったかぶり?
なんてこと、ありませんか?
AI翻訳は精度が上がり、一見すると自然で合っていそうな訳文を返してくるようになりました。
しかしその“合っていそうに見える感じ”が曲者で、よく読むと原文の意図とは違う方向に解釈されていた──そんな“もっともらしい誤訳”が生まれることがあります。
そこで、翻訳会社カルテモと、当社(アメリア・ネットワーク)が共同で、いろいろな英文をAI翻訳にかけ、翻訳結果の良し悪しを評価しながらポイントを解説するコラムを連載中!
AI翻訳の特性に触れながら、AIとの適切なつきあい方を一緒に考えていきましょう。
原文はこれ!
In a zero-tolerance situation for runs, the pitcher’s arsenal, including the splitter crushed by the batter in the previous at-bat, offered him no definitive out-pitch.
AIによる翻訳結果はこれ!
知らない用語を適当に訳してしまう。そんな横着をAI翻訳もすることがあります。例を見てみましょう。
得点圏での走者を許さない状況下で、投手の武器群—前打席で打者に打ち砕かれたスプリッターを含む—は決定的なアウトを取る球を提供しなかった。
(使用した機械翻訳ツール:DeepL (ウェブ版))
プロはどう読む? ポイントと解説
「得点圏での走者を許さない状況」は違和感のある表現です。失点だけでなくピンチ(走者)さえも許されないというのは厳しいですよね。「投手の武器群」もよくわかりません。実は、原文中の「走者」にあたる言葉は「run」、「武器群」は「arsenal」、「決定的なアウトを取る球」は「definitive out-pitch」です。
野球好きなら本来の意味がピンとくるでしょうか。今回、AIは野球を知らなかったようです。
1点の失点も許されない状況で、投手には決め球として使える球種がなくなってしまった。この打者には前の打席でスプリットを完璧に打たれていた。
「<第4回>タイトル、あってる?」につづく。お楽しみに!
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