実務翻訳コース
[初級]実務基礎

こんな方におすすめ

  • 実務翻訳の学習経験がない方
  • ビジネスで役立つ翻訳スキルを身につけたい方

講座の特徴

あらゆるジャンルに対応できる実務翻訳の土台をつくる

実務翻訳で必要なのは「内容を正確に把握し、論理的な言葉で説明する力」。そのためには、英語の論理と日本語の論理の違いを理解する必要があります。この講座では「動詞の働き」というアプローチで、実務翻訳の原則である3C「明快(Clear)、正確(Correct)、簡潔(Concise)」表現をマスターし、どのジャンルにも通用する基礎力を養います。

英語と日本語の発想の違いを学び、実務翻訳の基本を身につける

フェロー・アカデミー独自のメソッドで作られたテキスト『BETA』は、実務のあらゆる分野で頻出する、日本語に訳しにくい動詞を「関係」「特徴」「現象」「作業」の4つに分類。動詞の意味を「訳語」ではなく「働き」で理解することと、日本語と英語の論理の違いを学ぶことに主眼を置きながら、英日・日英どちらにも対応できるテクニックを身につけていきます。
たとえば、cause,result in,lead to,mean・・・・・・、どれも実務翻訳の仕事で大変よく目にする単語ばかりです。辞書の訳語もすぐ浮かびますが、大切なのは訳語よりも「働き」。これらの動詞は、主語と目的語を「原因と結果」という≪因果関係≫で結ぶ働きを持っています。
動詞から読み解く主語と目的語の関係と、英語と日本語の論理の違いを学ぶことで、双方の言語を明快かつ正確な言葉で行き来する力が身につきます。

次の文を訳してみましょう。

Poor service will cause customers to go elsewhere.
causeを辞書通り「引き起こす」とし、「悪いサービスは客が他に行ってしまう原因をひき起こす」としてもじゅうぶん意味は通じますね。ではここで主語と述語の関係を考えてみましょう。
動詞cause は、“Poor service”が原因となって“customers to go elsewhere”という結果が起きる、という≪因果関係≫の「働き」があります。よって「~により~となる」というような、原因と結果を表した表現にすることができます。
さらに、“Poor service”を「悪いサービスは~」と訳すのも、日本語としては少々不自然です。英語の無生物主語の文は、まず「人」を主体にして訳せないか考えてみます。実際この英文を「人」主体に置き換えてみると、次のような接続詞を使った複文になります。
If you give poor service customers will go elsewhere.
こうすると行為の主体が明らかになり、正確かつ明快な日本語で訳せるようになります。
【訳例】サービスが悪いと顧客は別の店に行ってしまう。

テキスト「BETA」で学ぶ、実務翻訳頻出動詞の分類

第1章「関係」

「~の結果、~が生ずる」「~を使うことで、~が可能になる」「~するためには~が必要となる」といった複数の事物同士の「関係」を示す表現を学習します。ここで学ぶ表現は論文、テキスト、新聞雑誌の記事にいたるまでありとあらゆるところで目にするものです。

扱う動詞例:
・BETA 1「因果・相関」cause、result in、lead to、bring about、trigger……
・BETA 2「可能・不可能」enable、permit、allow、facilitate、help、contribute to……
・BETA 3「必要・不要」require、demand、need、involve、assume……

第2章「特徴」

モノや出来事が具体的にどのような「特徴」を持つかを説明する表現を学習します。「~では~について述べられている」「~は~の役割を果たす」「~には~が組み込まれている」など、事物の情報を伝える表現の幅を広げていきます。

扱う動詞例:
・BETA 4「性質・内容」constitute、present、consist of、illustrate、represent……
・BETA 5「機能・役割」enable、provide、offer、serve、be capable of……
・BETA 6「構成・構造」include、comprise、contain、carry、use、employ……

第3章「現象」

「何が起きているのか」「数量の変化」「モノの移動・流れ」など動的・静的な動きを伝える表現を学びます。科学論文や新聞・雑誌では頻出しますが、日本の学校英語ではほとんど習わないのが現状です。

扱う動詞例:
BETA7「状態・状況」
see、show、enjoy、suffer、continue、record……
BETA 8「変化・変動」
become、increase、rise、appear、improve、deteriorate……
BETA 9「動作・進行」
travel、move、flow、rotate、turn、progress……

第4章「作業」

人間がモノなどを作ったり、手に入れたり、活かしたり、管理したりする行為を示す表現を学習します。すべて人間が主体の行為ですが、英語では無生物主語や受動態が多用され、主語が必ずしも人間ではないのが特徴です。

扱う動詞例:
BETA10「作成・入手」
produce、build、prepare、form、create、win……
BETA 11「利用・実行」
apply、spend、use、perform、exercise……
BETA 12「維持・変更」
hold、make sure、change、maintain、avoid……

「翻訳のヒント」が満載。プロにも愛されるテキスト

授業で学んだことは、すっきり整理された「表現ノート」でいつでも確認。
個々の動詞の機能を理解し、さらに「翻訳のヒント」を参考に表現を工夫することで、分かりやすく、かつ原文にもきちんと即した翻訳ができるようになります。
「表現ノート」で挙げられた79の表現をマスターすれば、仕事を得るようになってからもあらゆる分野で応用力が発揮できます。

「表現ノート」サンプル

翻訳入門<ステップ18>テキストサンプル

欠席時には講師が訳文を添削

授業を欠席される場合、授業の開始時間前までにメールで課題の訳文をご提出いただければ、講師が訳文を添削してお返しします。

受講生限定特典

「吉本流「冠詞」攻略レッスン」無料配信
オンライン講座「吉本流「冠詞」攻略レッスン」の動画を、無料で視聴していただくことができます。講師はテキスト『BETA』を執筆した吉本秀人先生です。

翻訳会社セミナー
翻訳会社の方を招き、実務翻訳の仕事の種類と需要、トライアル(*)の評価基準と登録後の仕事の流れ、報酬などお話するセミナーです。
(*)主に翻訳会社が、翻訳者採用のために選考方法として行う試験のこと。

翻訳支援ツール基本操作講習
IT分野を中心に、メディカルやビジネス分野でも活用されている翻訳支援ツール。「SDL Trados Studio」や「Memsource」といった、代表的な翻訳支援ツールの基本操作講習に参加することができます。

体験レッスン(中級)1回無料
中級講座の体験レッスンを1回無料で受けることができます。実務翻訳コース、出版翻訳コース、映像翻訳コースのなかから、好きな分野のレッスンを選べます。

  • 授業ルポ

    独自教材を使用したポイント満載の授業

    • 「実務基礎」は実務分野の翻訳で求められる「明解・正確・簡潔」な表現力を養う講座。オリジナルテキストの『BETA』を使用し、「動詞」に着目する独自のメソッドで実務翻訳の基本スキルを習得する。

      この日のテーマは「利用・実行」で、対象となる動詞はuse、apply、adopt、exploit、consumeなど。指名された受講生がテキストの練習問題の訳と「翻訳時に苦労/工夫した点」を発表し、それを受けて講師の吉田晋治先生が訳文を吟味、要点を解説していく。 練習問題の英文はすべて短文だが、吉田先生は動詞の訳し方はもちろん、注意点をすべて拾って丁寧に解説していく。「法案をadoptするのだから、『採用』ではなく『採択』もしくは『可決』です」「A and other Bは『例示』の表現で『AなどのB』と訳します」「train and car ferriesは『電車とカーフェリー』ではなく『鉄道や車を運ぶフェリー』。trainが単数形、ferriesが複数形であることに気づけば、andは形容詞的な意味のtrainとcarを結んでいることがわかります」といった具合だ。

      続く「課題」の検討も、練習問題と同じやり方で進められた。仕上げにふさわしく英訳や長文和訳も含まれ、学びの奥行きが増す。吉田先生が「非常に難しい」と評した長文問題は「国際収支統計」に関するもので、理解して正しく訳すにはある程度の専門知識が必要なレベル。英訳問題も含め、中級講座を見すえた出題のように感じられた。

      この日、吉田先生が説いた英文読解や訳出のポイントは数知れず。具体的なものがほとんどで、「役立つ知識が増えた」と実感できる授業だった。印象的だったのは、受講生のどんな質問に対しても、理由や根拠を示してしっかり回答する吉田先生の誠意溢れる指導。実務翻訳についてまだよく知らない受講生にとって、これほど心強く、励みになるものはないだろう。

      「産業翻訳パーフェクトガイド」(イカロス出版発行)より転載
      (Text 金田修宏 photo 今野光)

受講生の声

構文ごとの訳し方を体系的に学習

翻訳の勉強を始めたのは、好きな英語に関われる仕事がしたいと思ったことがきっかけです。「翻訳入門」で基礎を学んだ後、ビジネスに関わるような実際的な文章が好きだったことから「実務基礎」へと進みました。
テキストの『BETA』は市販の参考書では見たことがない内容で、とてもわかりやすかったです。文法を体系的に深く理解でき、また「この構文はこう訳せるのか」という発見もあって、楽しく勉強することができました。先生がいつも「もっといい日本語は?」とおっしゃるので、課題文を翻訳するときには日本語としておかしくないかを突き詰め、さらに時間をかけて見直すように心がけました。
例題や課題文では私の知らない実務ジャンルの文章が幅広く取り上げられていたので、リサーチする力も自然に向上。修了後に受講した「ビジネス文書(現「契約書・ビジネス法務」)」でも「実務基礎」で学んだことすべてが役立ちました。勉強したことを活かし、一日も早く翻訳の仕事をしてみたいです。

<奥村 和泉さん>
大学では国際コミュニケーションを専攻し、卒業後は商社に就職。貿易事務に携わりながら、「翻訳入門」から翻訳学習をスタートし、「実務基礎」「ビジネス文書(現「契約書・ビジネス法務」)」を受講。

直訳と意訳のバランスがつかめた

IT翻訳者である兄の影響、また大学で学んだ分子生物学の知識を活かしたいという気持ちから、翻訳者をめざすことにしました。フェローを選んだのは、翻訳の専門校という点に信頼性を感じたためです。
「実務基礎」では翻訳と受験英語との違いを認識させられました。受験英語なら直訳でも正解がもらえます。でも翻訳の場合、すべて直訳調ではダメで、かといって意訳すればいいというものでもありません。「絶対にこう訳す」という場合もあれば、表現の幅が許される場合もあります。そのバランスやコツをつかめたことが最大の収穫。「課題文の8割は簡単に訳せるが、残りの2割で差が出る。その2割のために勉強するんです」という先生の言葉が、勉強する上で大きな励みになりました。
修了後、自分の専門が生かせそうな「メディカル」に進みましたが、無生物主語の訳し方など「実務基礎」で学んだことが役立っています。今後もメディカルの勉強を続け、いずれ翻訳者として独立できればと思っています。

<後藤 晋也さん>
大学で分子生物学を専攻。卒業後に企業に就職するも大学で学んだ知識をより活かすために翻訳学習を始める。「翻訳入門」「実務基礎」を修了し、「メディカル」を受講。

開講情報

※2018年4月期より、授業回数・受講料が変更になりました。

実務基礎(1)

受講料 136,000円(税込 146,880円)割引プランはこちら
受講期間 4/17~8/21(火曜・毎週×18回)スケジュール(PDF)
時間 13:00~14:40(100分)
定員 10名
修了規定 授業回数の7割以上の出席で修了となり、修了証書を発行いたします。
修了者は同じ分野の中級講座の受講テストが免除となります(修了から3年以内の申込みに限る)。
講師 吉田 晋治先生

講師からのメッセージ

  • 「実務」と聞くと堅苦しいものという印象はありませんか? わたし自身、フェロー・アカデミーで受講する前はそう感じていました。実務翻訳とは機械翻訳のような訳文を書くことで、映像や出版のようにセンスが問われたりはしないだろう。だから、誰にでもできる簡単な分野なのではないか、と。しかし、実際に実務翻訳の授業を受けてみると、まるで違いました。

    …もっと見る

    同じ原文でも、訳す人によってまったく違う訳文になる。ほんの少し工夫するだけで、ガラッと訳文の印象が変わる。まるで魔法のように思えました。そして、原文の真意をつかんで、それをわかりやすく表現するのはとても難しいのだと実感したのです。難しいからこそ面白い、と今では思っています。

申込締切 4/5
教材発送 4/7
2018年4月期のお申込みは締切ました

実務基礎(2)

受講料 136,000円(税込 146,880円)割引プランはこちら
受講期間 4/17~8/21(火曜・毎週×18回)スケジュール(PDF)
時間 19:00~20:40(100分)
定員 10名
修了規定 授業回数の7割以上の出席で修了となり、修了証書を発行いたします。
修了者は同じ分野の中級講座の受講テストが免除となります(修了から3年以内の申込みに限る)。
講師 佐藤 佑子先生

講師からのメッセージ

  • どんな分野でもその道のエキスパートは基本を習得しています。翻訳にも確かな基礎力が問われます。この講座では実務翻訳の基本となる「言葉を見つめ原文を正確に読み込む⇒文の真意をつかむ⇒明瞭・簡潔な訳文へと原文情報を再現する」姿勢を構築して、確実な訳文作りにつないでいきます。

    …もっと見る

    練習を重ねる中で、語彙と英語力の強化、実務知識の蓄積、文章表現力の向上といったスキルアップとともに、未知の実務分野に興味がわくこともあれば、最新情報に触れるおもしろさも味わえるでしょう。真のエキスパートを目指してチャレンジしてみませんか。

申込締切 4/5
教材発送 4/7
2018年4月期のお申込みは締切ました

実務基礎(3)

受講料 136,000円(税込 146,880円)割引プランはこちら
受講期間 4/21~9/1(土曜・毎週×18回)スケジュール(PDF)
時間 10:30~12:10(100分)
定員 10名
修了規定 授業回数の7割以上の出席で修了となり、修了証書を発行いたします。
修了者は同じ分野の中級講座の受講テストが免除となります(修了から3年以内の申込みに限る)。
講師 吉田 晋治先生

講師からのメッセージ

  • 「実務」と聞くと堅苦しいものという印象はありませんか? わたし自身、フェロー・アカデミーで受講する前はそう感じていました。実務翻訳とは機械翻訳のような訳文を書くことで、映像や出版のようにセンスが問われたりはしないだろう。だから、誰にでもできる簡単な分野なのではないか、と。しかし、実際に実務翻訳の授業を受けてみると、まるで違いました。

    …もっと見る

    同じ原文でも、訳す人によってまったく違う訳文になる。ほんの少し工夫するだけで、ガラッと訳文の印象が変わる。まるで魔法のように思えました。そして、原文の真意をつかんで、それをわかりやすく表現するのはとても難しいのだと実感したのです。難しいからこそ面白い、と今では思っています。

申込締切 4/5
教材発送 4/11
2018年4月期のお申込みは締切ました

お申込みから受講まで

  • 1.Webサイトよりお申込みください。

  • 2.お申込み後3営業日以内に「契約書面」と「受講料納入のご案内」を郵送します。

  • 3.「振込(一括のみ)」を選択した方は、8日以内に受講料をお振込みください。

    「クレジットカード(VISA/Master 1回/2回/ボーナス一括のみ)」を選択した方は、お申込み時に入力いただいたカード情報に基づき手続きいたします。

  • 4.教材発送日に、学生証、教材、予習指示(予習がある場合)をお送りいたします。

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