翻訳者に必要なスキル

翻訳はあらゆるビジネスや人々の暮らしを言語という側面から支える重要な仕事。
翻訳がなければ世の中が止まってしまうほどの「社会のインフラ」として、大きな役割を担っています。
分野は、大きく実務翻訳(または産業翻訳)、出版翻訳、映像翻訳の3つに分類されます。
国内外の社会情勢やメディアの変化、ニーズの多様化や翻訳テクノロジーの進化によって新たな仕事も生まれています。

翻訳の3大スキル

翻訳とは、ある言語で書かれた文章を、別の言語で再現することです。文章の目的や、読むターゲットによって再現の度合いは変わりますが、書き手の意図に近づけて訳すのが原則です。あらゆる翻訳に共通する必要なスキルとして、以下の3つが挙げられます。

01言語知識

英語から日本語への翻訳の場合、原文の情報を書き手の意図も含め細かく正確に読みとるためには特に英文法知識が欠かせません。
そして日本語に訳す際は、さまざまな日本語表現の中から原文や内容に相応しい訳語を判断します。日本語をたくさん知っていて、正しく使えることが必要です。

02内容理解力

何を伝えたい文章なのかを理解する力です。本や映画であれば作品のプロット、ビジネスであれば「製品をどうPRしたいのか」「どんな問題を解決したいのか」など。文章理解力のほか、外国文化に対する知識や仕事で得た知識などあらゆる知識が役に立ちます。

03リサーチ力

「言語知識」「内容理解力」を補うものとして、翻訳にはリサーチが欠かせません。辞書や文法書、Webサイトなど、活用できるものは全て活用します。Webサイトに関しては個人が発信する情報でなく、企業や公的機関などが発信する信頼性の高い情報を参照します。

翻訳に必要な環境

インターネット環境が整ったPCと、メールソフト、Microsoft Officeに代表されるオフィスソフトは最低限必要です。仕事を始めるとなったらセキュリティやバックアップ対策も重要です。翻訳分野によって専用ソフトの導入が必要になる場合もありますが、学習前から用意する必要はありません。

各分野の特徴

翻訳には大きくわけて実務翻訳、出版翻訳、映像翻訳の3つの分野があり、翻訳者になるまでの方法や、仕事の種類、仕事の流れなどが異なります。自分が目指したい分野の特徴や仕事に関する知識を得ておくことも大切です。