遠藤美紀さん
短大卒業後、金融業界で働いた後、2008年3月よりフェロー・アカデミーで翻訳学習を開始。「ベーシック3コース」「字幕」「吹替」「田中ゼミ」「峯間ゼミ」などを修了し、現在は映像翻訳者として活躍中。主にドキュメンタリーのボイスオーバーや吹替を手がけている。
好きな海外の映画や小説をより楽しむために英語を勉強し、英語力を身につけたあと、もともと興味のあった翻訳の学習をスタート。階段を一段ずつ上るようにして、遠藤美紀さんは映像翻訳者になった。通信講座「翻訳入門<ステップ18>」で本格的に翻訳の学習を始め、どんな翻訳が向いているのかを知ろうと、3分野すべて学べる「ベーシック3コース」を受講した。
「実務、出版、映像を同時に学んでみて、勉強を続けられそうだと思えたのは映像でした。映像と出版のどちらを学ぼうかと迷っていたので、方向が見えたのがよかったです」
中級へと進級し、「字幕」と「吹替」を受講。田中武人先生のもとで「曖昧さのない一瞬でわかる字幕」がどういうものかを、峯間貴子先生のクラスでは「聞いて理解できるセリフ」と「セリフの自然なかけ合い」がどんなものかを学んだ。「『見てわかる訳』と『聞いてわかる訳』の違いも理解でき、両方受講した意味は大きかった」そうだ。
ゼミの受講がデビューへの転換点に
その後、両講師が担当する上級のゼミに進み、4年にわたって継続受講した。その間、講師のもとで下訳などをこなしたりクラスメートに紹介された翻訳会社から仕事を受注したりと、翻訳者としての足場固めに成功。2014年3月まで通学し、現在は主にドキュメンタリーのボイスオーバーや吹替を手がけている。
「ゼミクラスのよさの1つは、何度も継続して受けられるところ。仕事を始めても勉強が終わったわけではありません。授業で課題の訳文をチェックしてもらえるのは有り難かったですね。両先生とも容赦なく指摘してくださったので(笑)、多くを学ぶことができました。先生やクラスメートとは今も連絡を取っていて、近況を報告したり仕事の悩みを相談したりしています。『絶対にプロになる』と本気になったのもゼミクラスに入ってからですし、大きな転換点になった気がします」
将来的には「ミニシアター系の味わいある作品の字幕を手がけられたら」と遠藤さん。その目標を叶えるためにも、「どんな素材や作品でもいいので、字幕の仕事を増やしていきたい」と意欲を見せている。
『通訳翻訳ジャーナル AUTUMN 2014』(イカロス出版発行)より転載
(Text 金田修宏 Photo 岩田伸久)
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ベーシック3コース
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上級峯間ゼミ【編入】
通学
上級田中ゼミ(1)【編入】