出版翻訳コース
[初級]出版基礎

こんな方におすすめ

  • 出版翻訳の学習経験がない方

講座の特徴

「作品を訳す」という出版翻訳の基本を学ぶ

「出版基礎」では、さまざまな作品を取り上げながら、内容をきちんと把握しているか、作品としてふさわしい表現になっているか、などにポイントをおきながら出版翻訳の基本を学びます(課題作品は講師が選ぶため、クラスによって異なります)。

フィクション、ノンフィクションの両ジャンルに取り組み、幅広い対応力を身につける

出版翻訳にはジャンルに応じた訳し方のポイントがあります。
例えばフィクションの場合、読者が「面白い」と感じられるよう、読者の心を掴む訳であることが重要です。対象読者が子どもなら、子どもの心理を理解することや、児童書としての漢字表記・言葉選びなどの点でこまやかな気配りも必要です。ノンフィクションの場合、情報として読者に伝わりやすいよう、わかりやすい文章で訳すことが重要です。
したがってこの講座ではフィクション・ノンフィクションの両ジャンルと、児童書の翻訳に取り組み、これらのスキルを広く習得することを目指します(課題作品は講師が選ぶためクラスによって異なります)。

出版翻訳デビューに欠かせない「リーディング」も学ぶ

リーディングとは、出版社が海外の著作物を翻訳出版するかどうかの判断材料に用いるため、翻訳者が原書を読み、あらすじや感想をシノプシス(レジュメ)にまとめる仕事です。この仕事が翻訳デビューのきっかけになることも多くあります。リーディングに対応できる力を養成するため、カリキュラムの後半では原書を一冊読み通し、シノプシスの作成に取り組みます。

欠席した時は講師が訳文を添削します

授業を欠席される場合、授業の開始時間前までにメールで課題の訳文をご提出いただければ、講師が訳文を添削してお返しします。

開講情報

出版基礎(1)

受講料 136,000円(税込 146,880円)割引プランはこちら
受講期間 10/16~2019/2/26(火曜・毎週×18回)スケジュール(PDF)
時間 19:00~20:40(100分)
定員 8名
修了規定 授業回数の7割以上の出席で修了となり、修了証書を発行いたします。
修了者は同じ分野の中級講座の受講テストが免除となります(修了から3年以内の申込みに限る)
講師 加賀山 卓朗先生

講師からのメッセージ

  • 私の師匠の田口俊樹先生の教えに、「直訳から意訳」ではなく「意訳から直訳」というのがあります。

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    中学以来の英文翻訳では、まず直訳してから、日本語として読みやすいように整える作業をずっとしてきたのではないでしょうか。しかしそれは、家を建てるときに窓やドアの細かい部分から作りはじめるのと同じです。最終的にきちんとした家になるかどうかは疑わしい。まず土台を作り、柱を立てるのが先でしょう。それが「意訳から」ということです。
    土台となる英文解釈をしっかりしたうえで、最初から読める日本語を作ってしまう。そのあとで、原文に近づけられるところは近づける。授業では、比較的読みやすい原文をいくつか取り上げて、この「意訳から直訳」をマスターしていただきます。フィクション、ノンフィクションを問わず、まさに翻訳の基礎となる手法だからです。

申込締切 10/5
教材発送 10/6
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出版基礎(2)

受講料 136,000円(税込 146,880円)割引プランはこちら
受講期間 10/18~2019/2/28(木曜・毎週×18回)スケジュール(PDF)
時間 19:00~20:40(100分)
定員 8名
修了規定 授業回数の7割以上の出席で修了となり、修了証書を発行いたします。
修了者は同じ分野の中級講座の受講テストが免除となります(修了から3年以内の申込みに限る)
講師 河野 純治先生

講師からのメッセージ

  • 翻訳はまず読むことから始まります。相手が外国語である以上、辞書と首っ引きで「読み解く」ことが第一歩です。

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    次に訳文作り。作者の意図をくみとって、過不足なく訳出すると同時に、読者にとってより自然で読みやすい訳文を目指す。するとどうでしょう。最初はよくわからなかった外国語の文章が、わかりやすい日本語の文章になっているではありませんか! それが翻訳の初歩の楽しみであり、本講座の主たる目的です。
    授業ではいくつかの主要ジャンルの作品を使って翻訳演習を行い、文体の違いなども意識しつつ、正確でリーダブルな訳文作りを目指します。本を読むのが好きで、調べる、書く、読み直すといった地道な作業が苦にならないみなさん、ふるってご参加ください。

申込締切 10/5
教材発送 10/6
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出版基礎(3)

受講料 136,000円(税込 146,880円)割引プランはこちら
受講期間 10/19~2019/3/8(金曜・毎週×18回)スケジュール(PDF)
時間 14:00~15:40(100分)
定員 8名
修了規定 授業回数の7割以上の出席で修了となり、修了証書を発行いたします。
修了者は同じ分野の中級講座の受講テストが免除となります(修了から3年以内の申込みに限る)
講師 那波 かおり先生

講師からのメッセージ

  • 翻訳作業を進めていると、読むだけでは気づけなかった原文の機微や味わいや仕掛けに、はっとすることがよくあります。

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    ああでもない、こうでもないと、四苦八苦して日本語に訳出することで、その文章や物語の世界にいっそう深く分け入っていけるのです。それが翻訳の醍醐味です。
    授業では、さまざまなタイプの原文に触れながら、それぞれの受講生にとっての課題を見つけていくことを大切にします。訳出の可能性をさぐり、選択肢を増やし、試行錯誤し、慎重に、丁寧に、回り道をいとわずに訳していきましょう。そんな地道な作業が楽しくなってきたら、きっと新しい世界が開けていくはずです。

申込締切 10/5
教材発送 10/9
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出版基礎(4)

受講料 136,000円(税込 146,880円)割引プランはこちら
受講期間 10/20~2019/3/9(土曜・毎週×18回)スケジュール(PDF)
時間 13:00~14:40(100分)
定員 8名
修了規定 授業回数の7割以上の出席で修了となり、修了証書を発行いたします。
修了者は同じ分野の中級講座の受講テストが免除となります(修了から3年以内の申込みに限る)
講師 三村 美智子先生

講師からのメッセージ

  • 翻訳で最も重要なことは、作者の言葉を大事にしながら訳文を作るということだと思います。そこでこの授業では、クラス全員の訳を毎回講評し、原文に最も相応しい表現を探っていきます。

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    半年間の授業のなかで、複数の著者の文体を学び、味わうことで、ご自身の得意なジャンルを見つけていただければ嬉しいです。そして何よりも、翻訳の楽しさを知り、未来につなげてください。

申込締切 10/5
教材発送 10/10
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受講生の声/授業ルポ

胸に刻まれた先生の教え

さまざまな職場を経験しましたが、「私は○○のプロです」と言えない自分に自信を持てずにいました。1つのスキルを極めようと思い、選んだのが翻訳です。私は大の本好き。やるなら一番好きなものをと「出版基礎」を受講しました。
学習を始めるまでは、大筋で意味を伝えることを優先していましたが、本の翻訳でそれをやってしまっては作品を損ねることになってしまいます。「なぜ作者はこの言葉を使ったのか、そこには必ず理由があります」という先生の教えは、仕事を始めた今ではとても大切です。知っているつもりの単語でも辞書を確認し、原文に忠実に翻訳していく技術は、講座で培ったものです。
いつかは訳書を出したいと漠然と考えていたのですが、はじめての訳書は偶然のめぐり合わせから降ってきたように実現しました。ネット上の記事を翻訳して自分のブログに掲載するため、許可を求めて著者に連絡を取ったところ、快諾をいただくと同時に、日本での出版を考えているとのことで編集者を紹介していただいたのがきっかけとなりました。
私は著者と読者の橋渡しをする翻訳という仕事に使命を感じています。これからも「この言葉を多くの方に届けたい!」と感じる本を訳していきたいです。

<渡辺 亜矢さん>
ソフトウェアメーカーや映像関連会社、コンタクトレンズメーカーなどで、翻訳業務を経験。通学講座に通い始め、「翻訳入門」「出版基礎」「英国文芸」「亀井ゼミ(2014年度をもって終了)」を受講。2012年に初の訳書を刊行。訳書には『ジョン・レノンを殺した凶気の調律A=440Hz 人間をコントロールする「国際標準音」に隠された謀略』(徳間書店)、『マスメディア・政府機関が死にもの狂いで隠蔽する秘密の話』(成甲書房)がある。

じっくり翻訳する楽しさを知った

大学時代には、専攻したポルトガル語をはじめ、さまざまな言語を学びました。昔から言語間の置き換えに興味があったのですが、体系的に学んだことがなかったので、仕事にすることも視野に入れて翻訳の勉強を始めることに。紙媒体の翻訳がやりたかったので「出版基礎」を受講しました。
講師の三村先生は編集者のご出身であり、大変な読書家でもある翻訳家。原文を深く読み込んで理解することの大切さ、原文にそって丁寧に翻訳する姿勢など、じっくり翻訳することの楽しさを教えていただきました。描写を図説したり動作を実際に演じたりしながら教えてくださったので、自然な日本語で表現するためのヒントが得られた気がします。
知人からときどき翻訳の仕事を依頼されていますが、今は勉強したい気持ちでいっぱいです。三村先生が「会社勤めをしながらでも翻訳はできる」と励ましてくださったので、無理のない形で、今後もずっと翻訳に関わっていきたいと思っています。

<山岡 恵さん>
ゲーム会社やIT企業を経て現在は外資系メーカーに勤務。フェローで勉強を始め、「翻訳入門」「出版基礎」を受講。 2014年2月、初の訳書を刊行。訳書には『あなたが生きにくいのはチャクラに原因があった』(徳間書店)、『マーとともに、光の道をいきる』(ビオ・マガジン)がある。
  • 授業ルポ

    状況や文脈にあわせて適切な訳語を考える

    • 「出版基礎」は、フィクション、ノンフィクションの両ジャンルの課題に取り組み、幅広い対応力を身につける講座。今回は、三村美智子先生が担当する「出版基礎」を見学した。
      課題は前回から取り組んでいる英国人作家の短編。この日が最後の授業となるため、残り2~3ページ分の訳文をすべて検討するという。少女が語り手の1人称小説であるため英語は概してやさしいが、100分の授業で扱うにはなかなかのボリューム。最終回にふさわしいチャレンジとなりそうだ。
      登場人物は少女とその母親、老人の3人。先生は4人の受講生に少女のセリフ、母親のセリフ、老人のセリフ、そして地の文の担当を割り振り、台本の読み合わせのように訳文を読み上げさせる。そしてある程度進んだところで、訳文を吟味していく。
      「少女の言葉だから、『ひどくあたる』より『いじわるする』ぐらいでいいんじゃない?」
      「このcryは『大声を出す』。『cry=叫ぶ』ではありませんよ」「lovelyは『すてきな』というより『(質が)いい』。英国人に感謝の意味でlovelyと言われたこともあります。翻訳するのが難しい言葉の一つですね。状況に応じて意味を考えてください」
      表現の工夫があと一歩足りない、というところか。先生の指導を聞いていると、「学校英語の英文和訳と翻訳は違う」と言われる意味がよくわかる。
      と、受講生から翻訳に関するテクニカルな質問が飛び出した。「『と言った(he/she said)』がセリフの最後にくる場合は省いてもよくて、セリフの途中で挿入されている場合は残したほうがいいと聞いたんですが、どうなんでしょうか」
      先生は、特別なケースを除きその考え方が基本的に正しいと説明。そのうえでこう補った。「でも最初は省略せずに訳してください。仕上げのときには削っても構いません。土台となる第一稿はとても重要なので、一語一語丁寧に訳すことを心がけましょう」
      テクニックも大事だがまずは基本を大切に、という教え。質問者はもちろん、全員がじっくり聞き入っていた。
      等位接続詞のトップバッターはand。もはや準日本語と化した言葉だが、実際の用法はそう単純ではないらしい。
    • 出版基礎の授業の様子

    作家の表現に寄り添いしっかり訳すことが大事

    • 「いいですよ」「結構だと思います」。褒めるべきときは褒めながら、先生はテンポよく授業を進めていく。「このwatchは『見る』?」と投げかければ、受講生たちから「見つめる」「観察する」と声が上がる。続く「見張る」に「そのとおり!」と先生。「そうか」と言わんばかりのため息があちこちから漏れた。自分にない発想に触れられる点は授業のメリットで、こうした「ライブ感」は学びの楽しさにつながるものだ。
      受講生に発言を求めるだけではなく、しっかり解説も行う。
      ある受講生が1つの文章の中で否定語を2つ使う「二重否定」をうまく解釈できず、苦笑しながら直訳を読み上げた。すると「おかしいと自覚していることが重要ですよ」と述べて「否定が続くと肯定の意味になります」と説明。さらに3つの例文を板書してその意味を確認していく。
      The whisky had disappeared down his throat in one long pour.を「ウィスキーは飲み干されました」と訳した受講生にはこう説いた。
      「作家がわざわざこういう表現をしているのだから、意味をまとめずに『たちまちウィスキーはぜんぶぐいぐいと喉に流れ込んでいきました』としっかり訳しましょう」
      英国文化に詳しい先生ならではの教えもあった。「Harryはアッパークラスに多い名前」「英米人にとってbow from the waist (腰を曲げてお辞儀する)はとても特別な動作」「英国人は街なかで走らないのでscuttleは『小走りする』ではない」など。〈言葉は文化・習俗・社会〉と切り離せないものであり、翻訳が単なる言葉の置き換えだけでは済まされない、ということを教えられた。
      「ジャンルに関係なく『書いてあることを大切にする』という基本は同じ。どのジャンルに進まれても、基本を大切にして頑張ってくださいね」
      最後の授業をそう締めくくる三村先生。そのエールを胸に刻み、受講生たちはそれぞれの目標に向かって歩んでいく。

      『通訳者・翻訳者になる本2015』(イカロス出版発行)より転載
      (Text 金田修宏 Photo 岩田伸久)

お申込みから受講まで

  • 1.Webサイトよりお申込みください。

  • 2.お申込み後3営業日以内に「契約書面」と「受講料納入のご案内」を郵送します。

  • 3.「振込(一括のみ)」を選択した方は、8日以内に受講料をお振込みください。

    「クレジットカード(VISA/Master 1回/2回/ボーナス一括のみ)」を選択した方は、お申込み時に入力いただいたカード情報に基づき手続きいたします。

  • 4.教材発送日に、学生証、教材、予習指示(予習がある場合)をお送りいたします。

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